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【画像付で解説】失敗しない自分で行う錠前(鍵)交換~玄関編~

自宅の玄関を守る錠前(鍵)を交換したい――。
 
そんな時、皆さんが思いつくのは、専門の鍵屋を呼ぶことではないでしょうか?
玄関ドアの種類に応じた錠前の知識、交換・取付のノウハウ、作業のス ピードなど、確かに鍵屋に依頼すれば万事解決のように思えます。
 
しかし、そんな錠前交換が、実はご自分でできてしまうということをご存 じですか?
もちろん、プロの鍵屋と違いDIYにはリスクが発生します。
 
買ってきた錠前が合わない。
ドアに加工が必要。
取り付け方を間違えて買い直す羽目になった。
――などです。
 
もし、このような失敗があった際は、お近くの鍵屋に相談しましょう。
業者により対応は様々ですが、作業料金だけをいただき交換することも可能です。
 
この場合、鍵屋に始めから交換を申し込むよりも割高になってしまうかも知れません。
 
これらのリスクをご理解の上で、安価に交換を済ませたいという方に向け て、その方法をご紹介します。
今回はマンションで使用されていることの多い「MIWA LA」タイプに的を絞ってお送りします。
このタイプに適合するシリンダーは、ホームセンターや通販でお買い求め頂けます。

◆なぜ交換するの?
 
錠前を交換するメリットとは何でしょうか。
第一に挙げられるのは「防犯性を高める」ということです。
 
古い時代のカギは「ピッキング」への備えが十分ではありません。
ピッキングとは、専用の特殊な工具を鍵穴に差し込み解錠する手法のこと で、空き巣が侵入に用いる方法としてメジャーなものです。
工具はポケットに収まるほどのサイズで目立ちません。
また犯行に要する時間も10秒程度と短くすみます。
 
ピッキング対策が取られていないカギは、空き巣に対してあまりにも無防備です。
すぐにCP認定錠へ交換することをお勧めします。
 
 
 
※CP認定 錠とは…
警察庁などによって防犯性能が高いと認められた防犯建物部品の錠は 「CP認定錠」と呼ばれ、CPのマークが付いています。
CPとは、「Crime Prevention」の頭文字をとったもので、防犯の意味を持っています。
CP錠は約7割の侵入盗が侵入をあきらめるとされる「5分」に耐えることを基準に最近の侵入手口に応じた厳しい防犯性能試験を実施し、これをクリアしたものです。
 
◆CP認定錠の例
・MIWA U9/UR
・MIWA PR
・マルティロックJ
・GOAL V18
・カバスター
・カバエース
・ロイヤルガーディアン
・WEST 916
・アルファFBロック

第二に、カギが故障して開かないなど、カギの経年劣化に起因するトラブルに備えて、日本ロックセキュリティ協同組合では錠前の定期的な(三年に一度)交換を推奨しています。
 
ドアのメンテナンスとして、錠前のこまめな交換をお勧めします。
 
 
 
◆交換の手順
 
それでは交換してみましょう。
 
用意する工具はプラスドライバー、マイナスドライバー、それにペンチな どです。
 
まずは、どのタイプのシリンダーがドアに合うのかを確認します。
 
シリンダーとは錠前を回す鍵穴の部分のことです。
 
ドアの側面をご覧ください。
カンヌキの出る面に金属のプレートがあり、そこに刻印が打たれています。
20160416_162500.jpg
例えば「MIWA LA・MA」や「MIWA 13LA」などです。
 
このような記号が打刻されているものを「MIWA LA(DA)用交換シリンダー」といいます。
同じ品番であれば、次の要領でシリンダーの交換ができます。
 
①    ドアを開けたら取替えが完了するまで、ドアが閉まらないようにしておきます。
②    フロント部分(金属プレート)の上下の2個のネジを外します。
③    フロント部分を外します。
20160416_162550.jpg

④    取り外したところを良く見ると、4個の釘タイプの金属の棒(シリンダー固定ピン)が差込んであります。このシリンダー固定ピンの室外側の2個を引き抜きます。ピンを引き抜くとシリンダーが落ちるので、手でしっかりと押さえておきましょう。
20160416_162631.jpg

⑤    シリンダーを外します。
20160416_162645.jpg
 

せっかく分解したのですから、メンテナンスとしてデットボルト(カンヌキ)とシリンダーを外した内部に潤滑油をさしておきましょう。
ここで注意ですが、鍵穴にCRCやシリコンスプレーをさすのは厳禁です!
油に埃 がつき鍵穴内部で粘着するため、すぐに作動不良になり、故障の原因になります。
鍵穴には油の含まれていないメーカー指定の「潤滑剤」を使用してくださ い。
 
◎新しいシリンダーへの交換は、上記と逆の工 程をやっていけば完了します。
 
この 時、引き抜きと同様にピンが固く差し込みづらい場合があります。ハンマーで軽く叩くなどして押し込みましょう。


◆まとめ
 
 
このようにご自分でもカギの交換をすることが出来ます。
DIYが不安な方は、プロの鍵屋に相談することをお薦めします。
 
プロ に頼む場合は、業者により価格も様々ですし、地域密着型の店舗がある業者や、店舗の無い業者。全国対応を掲げて契約業者を現場に向かわせる会社など業態も多種多様です。
 
カギ は財産と生命を守る大切なパーツです。
 
一社 に絞り込む前に、複数の業者にお問合せの上、信頼・技術・価格・対応など多角的に比較して検討しましょう。

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